前回の記事:英国ティーカップの歴史感想 創作資料としてもオススメ!英国と紅茶、そしてティーカップと読み解くイギリス史の本!
漫画やアニメを見て、こんな風に描きたいなって憧れて、イラストを描き始める人は多いと思います。
私も鋼の錬金術師の荒川弘先生や、赤髪の白雪姫のあきづき空太先生のイラストに憧れて、真似をしながらイラストの練習をしていました。
そうして人物は何とか描けるようになると、次のステップに進みたくなりますよね。
そう、動物や小道具、背景です。
今回はその時に役に立つ本を紹介したいと思います。
Contents
鳥の描き方マスターブック
『鳥の描き方マスターブック』という本。
タイトルからお分かりの通り、こちらは『鳥を描く』という事をテーマにしたものです。
ジョン・ミューア・ローズさんという、博物学者であり教育者、そしてアーティストである方の本。
作者のお父様は鳥類学者だったそうで、小さなころか鳥を見てきたそうです。
鳥の描き方マスターブックでは基本的な鳥の描き方や、野外スケッチの方法について記載されています。
たくさんの鳥のイラストと共に、分かりやすく丁寧につづられています。
ブロックは全部で6つ
鳥の描き方マスターブックの大きなブロック(章)は6つ。
さらにその中に小さなブロックがたくさんあります。
鳥の描き方の基本
鳥の描き方の基本では、主に鳥の身体のフォルムや、パーツごとのバランスなどについて描かれています。
以前の私の場合、パーツなんて考えずに、身体まるごと一括で描いてしまっていました。
丸いはずの鳥が何だか変に伸びてしまって
「変だな……?」
というイラストになっていたんです。
まずこの基本を学べる事が有難かったですね。
鳥の解剖学をマスターしよう
こちらではクチバシの仕組や、囀る時にどう頭が動いているのかという事が描かれていたり、鳥の身体の羽毛の生え方や各部位の細かな説明が描かれています。
特に羽毛や羽なんて、適当に描いているばかりだったので、それぞれの生え方や流れ方の意味が違う事を知って驚きました。
鳥を描く上で憧れる、羽を広げた時の描き方も載っていました。
鳥によって違う翼の特徴についても記載されていて、とても勉強になります。
鳥の細かい描写のコツ
『鳥の描き方の基本』と『鳥の解剖学をマスターしよう』をさらに深めたブロック。
猛禽類や渉禽類、水鳥について載っています。
水の中を泳ぐ鳥を描くのも憧れますよね。
ここにはハチドリの描き方についても載っていています。かわいい。
飛んでいる鳥を描く
翼を広げる鳥と同じくらい憧れがあるのが、空を飛ぶ鳥。
空を飛ぶ鳥を描く時は、飛んでいる鳥の骨組みを描くのだそうです。
平面にとらえ、単純化した鳥の骨組みは飛行機のようで面白い。
また、上昇気流を受けて飛ぶ鳥の翼についても描かれていました。
普段、あまり気付かない部分を知ることが出来て楽しい。
フィールドスケッチ
こちらはフィールドスケッチについて描かれたブロック。
実はスケッチって、学生の頃にやっただけなんですよね。
ジョン・ミューア・ローズ氏曰く、
「鳥を理解し、鳥を描けるようになりたいと思うなら、フィールドスケッチは欠かせない」
との事。確かに人物や小物、風景の絵などなど。
全般を上達したいという時も、スケッチって大事だなと聞いたことがあります。
ここではスケッチの方法や、スケッチをする上での『気づき』について記載されていました。
画材とテクニック
フィールドスケッチを中心として、色鉛筆や水彩画などに使う画材について描かれていたり、上達するためのコツが載っているブロック。
面白いなと思ったのは水彩絵の具の種類。
あまり水彩画を描いた事のない私にとっては、始めてみる絵の具の種類ばかりで面白かったです。
それぞれの絵の具の使い方や特性も載っていました。
気になった絵の具の色はバフチタニウムというもの。薄い黄褐色が綺麗です。
イラストの資料としても、創作の資料としても参考になる一冊
『鳥の描き方マスターブック』にはたくさんの種類の鳥のイラストが載っています。
その鳥の種類の索引が、最後のページに記載されていました。
「こういう鳥を描きたい!」
という時に索引で調べてみれば大体載っている感じ。すごいです。
ちゃんとスズメもいましたよ!
こちらの本、テーマはフィールドスケッチになりますが、デジタルでイラストを描こうという時も十分参考になります。
鳥の描き方を学びたい時は、これ一冊で大丈夫なくらい、濃い内容です。
イラストだけではなく、文章を書く方にも、鳥の細かな知識を身につけられる一冊となっています。私も小説を書くのですが、頭の中にイメージが湧かないと文章にはし辛いものです。鳥について細かく知る事ができれば、ファンタジー世界で架空の鳥を登場させる時もサラサラと書けるようにもなれますから。
鳥の描き方マスターブック 骨格を理解していきいきとした姿を描く [ ジョン・ミューア・ローズ ]
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