漫画「姫には死んでいただきます。」感想

姫が女騎士達とオークから逃げる漫画「姫には死んでいただきます。」を読みました。

ニコニコ動画サイト内のＲＰＧアツマールで公開されているフリーゲームが原作。オークの手に掛かる前に姫を殺そうとする女騎士達から逃げるハイスピードスニーキングアクションゲームです。

スニーク（sneak）とは「こそこそする、こっそり入る」という意味の英語。つまり追ってくる女騎士達に捕まらないように、隠れて逃げるゲームです。

私も以前に少し遊んだ事があるのですが、その記憶があったのでニコニコ漫画でこちらの作品を見た時は「おお！」となりました。漫画は全２巻、表紙はこちらになります。

物語の内容は、皇女ルカが派遣された城がオークに襲われる、というところから始まります。戦いにより残った城の兵力は女騎士団のみ。立ち向かうか、逃げるか――と思いきや、騎士団長のクリンフリートはオークに辱めを受けるくらいなら潔く命を絶つ！と宣言。女騎士達もそれに同意します。集団心理怖い。

しかしルカだけは「イカれてるわ……」と引き気味。そんなルカの介錯は自分が……と迫ってくるクリンフリート。ですがルカは……

「こんな所で死ねるか！！　私は一人でも逃げるからな！！」

と、逃げます。読んでいて「せやな！！」と全力で同意しました。

ここから姫と女騎士達の鬼ごっこが始まります。ですがこのルカ姫、セーブクリスタルという気さくなクリスタルのおかげで『死に戻り』が出来るんです。これを利用して何度も何度もトライ&エラーを繰り返すルカ。何百回と死に戻りながらも、着実に先へ先へと進んできます。

いやこれ本当、普通ならメンタルが折れそうなんですが、ルカすごい。一度だけ心が折れかける時がありますが、それ以外はほとんど前向きに解決していきます。ルカは本人も理解している通り、性格はゲスいです。ですが、逃げる手段として女騎士達を利用していくうちに、だんだんと『姫』になっていく過程が描かれているのは秀逸。

この漫画は前述の通り全二巻です。ですが、エンディングは三種類描かれています。その中の最高エンド……これが良い！まさに最高と言えるエンディングでした。ちなみにコミック版で作られたアドベンチャーゲーム形式のゲームも配信されているらしいですね。後でやってみようと思います。